実質3日。香港・マカオからチョコっと中国【第2日目】本日はマカオから珠海

第2日目(7月3日)月曜日

まずは高速フェリーでマカオへ

香港第2日目は、朝6時に目覚める。薄目を開けると、室内に張ったゴムロープに掛けておいた洗濯物が、エアコンの風に吹かれ、頭の上でヒラヒラと動いている。完全に乾いており、着用可能状態! まずはホテルの1階に降り、ホテル前の路上でタバコを一服。早朝の路上では、作業員が散乱していたゴミを掃き集めるお仕事中。

身支度を整えてホテルを出たのは6時半。まっすぐにマカオ行きの高速フェリーターミナルのある信徳センターに向かう。

信徳センターで朝食を採るつもりだったが、7時発のフェリーがあったので、そのまま乗船ゲートに入り、パスポートをスキャンするだけの出国手続き。入国の際に渡された滞在期限の記載された紙片も回収されることもない。

乗船待合室に入ると、乗船口の脇にはフェリーの座席が記載された看板のような物。そこで座席を指定してもらうようだ。係員にチケットを渡すと、看板のような物から座席番号が示されたシールを剥がし、チケットに貼ってくれる。30年以上前、国内線航空機の座席指定も同様の方式だったことを思い出す。

乗船して船内を見回すと、左右の窓側席と中央席を隔てる通路が2本。チケットに貼られたシールに記載された座席は、左手窓側3席の通路寄りの席。残り2席には若い女性の2人連れ。「るるぶ」のマカオ版を見ながら、どこへ行こうかと相談中。全く予備知識もなくマカオに向かうようだ。余計な御世話かとも思ったが、暇を持て余していたこともあって、マカオのフェリーターミナルから各ホテル=カジノに無料バスが出ていること、マカオのタクシーは悪名が高いこと、等々を簡単にレクチャー。

「ターボジェット」と呼ばれる高速フェリーはターミナル出発後、すぐに加速を始めて、あっという間に高速運航。香港・マカオ間の約65キロメートルを結ぶ所要時間は約1時間。

右手に見えていた香港の島々が途切れ、海しか見えなくなってきた頃、スマホで見ていたYAHOOニュースが更新不可能状態に。香港からの電波が切れたようだ。そこで気づいたのは、スマホに入っているのは香港だけで使えるSIMということ。つまり香港に戻るまで電波を受信することは出来ない。まぁ、GoogleMAPとGoogleTranslaterをオフラインで使えるようにデータをダウンロードしてあるので、何とかなるでしょう!?

「港珠澳大橋」は建設中

そうした状況で、突然目に入ってくるのは海上に建設中の橋。中国が建設を進めている香港とマカオ・珠海をトンネルと橋で結ぶ「港珠澳大橋」だ。いつ完成するのか分からない(翌年10月に開通しました!)が、長年に渡って香港とマカオを結んでいたフェリーはどうなってしまうのだろう?と他人事ながら心配(実際には、香港中心地から橋《トンネル状の起点は空港近く》までは遠いので、橋の開通後もフェリーは活躍中)。

心地良い揺れに身を任せていると(窓側のお姉さんはゲロゲロしていますが)、左手にタイパ島が見えてくる。20数年前にレンタカーのミニ・モークで走り回った時は寂れた農村のようだったが、今や高級ホテル&カジノが林立する繁栄ぶり。そのタイパ島とマカオ半島を結ぶタイパ橋をくぐって、フェリーはターミナルに接岸。あっという間に国際航路の船旅は終了!

マカオに入境

マカオの入国手続きでも、香港同様、パスポートにスタンプが押されることもなく、滞在期限の記載された紙片がパスポートに挟まれてくるだけ。

フェリーターミナルを出ると、マカオの天気は小雨模様。道を隔てた場所には各ホテル&カジノ行きシャトルバスのターミナル。フェリーターミナル前の歩道と地下道でつながっている。

カジノ「Sonds」へ

そのバスターミナルを横目で見ながら、屋根の付いた歩道を中心部に向かって歩く。歩道の屋根が切れた所で周りを見回すと、2~300メートル先に「Sonds」が見える。昔はスタンレー・ホー氏がカジノ利権を独占していたため、カジノはリスボアホテル内など数軒に限られていたが、中国返還後はカジノ利権が解放され、マカオ中にカジノが林立する状態。ラスベガスで有名な「Sonds」はその先鞭。

※ ホテルの紹介H.P.より

カジノの中は?

Sondsの2階に上がってみると、そこはカジノのフロアー。カードゲームの机が数十台並んでいるが、朝早いこともあって、ディーラーが座っているのは、そのうちの約半数。机の上には、そのディーラーの勝負する掛け金の上限・下限が書かれたプレートが乗っている。その掛け金は最低でも一勝負1000HKドル(約1万5000円)。しかし、それらディーラーのほとんどには客が付いておらず、手持ち無沙汰のよう。そんな中、2~3台の机では高額な勝負が繰り広げられているようで、2~30人の観客が集まって勝負の行く末を見守っている。

掛け金が高額なカードゲームのフロアを進むと、その先にはルーレットや大小(サイコロの目を当てるゲーム)のエリア。しかし、その全てが機械化された全自動で、正にゲームセンターそのもの。違いは現金を投入する点だけ(現金といっても、日本人にとっては、普段目にすることのないHKドルなので、よりゲームセンターに近い感覚)。

さぁ運試し

せっかくなので、ここで運試し。選んだ勝負はルーレット。これまでの主な戦績は、

①約30年前、マカオ・リスボアホテルで、母親にオパールのネックレスを買って帰る程度の勝ち。

②フィリピン・セブでは5000円程度の負け。※他に客がおらず、チップを賭け終わってから、ディーラーが玉をルーレットに転がす(ディラーがコントロールできる)クソカジノのため、早々に退散。

③モナコでは、一時負け込んで手持ちの旅費1000ドル(当時は1ドル=280円)の大部分を失うが、最終的には1万円程度の負け。

④ラスベガスでは、2泊分のホテル代、ショー鑑賞・食事代、グランドキャニオンへの飛行機代(いずれも2人分)を賄う程度の勝ち。

⑤マカオ・マンダリンオリエンタルホテルでは、同ホテル2泊分の宿泊料・飲食代、香港の高級レストランでの煮アワビなどの料理代を(いずれも2人分)賄っても数万円程度残る程度の勝ち。

⑥出張仕事の合間に立ち寄ったコートジボアールでは1万円程度の負け。

こんな感じで、トータルでは非常に相性の良い勝負。いずれの勝ち勝負でも、ここぞというタイミングで「当たり」を引いたのは自分のラッキーナンバー。

ドーム状のガラスで覆われたルーレットの周りに据え付けられた席に座る。それぞれの席の前には賭け台が表示された液晶画面。その下に現金投入口。他の客は中国人と思しきオバちゃん1人のみ。

くっくっ悔しい!

取りあえず100HKドル(約1500円)を投入。すると液晶画面に10HKドルチップが10枚あることが表示される。液晶画面のラッキーナンバーに触れてみるが、画面に何の変化もない。そこで、チップが表示された場所に触れた指をラッキーナンバーの方にずらすと・・・アリャリャ! ラッキーナンバーへ向かう途中の画面にチップ10枚全てがバラまかれてしまった! 画面のチップに触れてからナンバーに触れて賭ける方式だった。

こうなったら致し方ない。チップがバラまかれた数字が当たることを祈るしかない。

ルーレットを覆うドーム上の液晶画面にチャイナドレスに身を包んだ女性のアニメが表示され、5、4、3、2、1、とカウントダウン。ルーレット上に落ちていた玉が自動で持ち上がり、ルーレットの縁を転がり始め、ナンバーが並ぶ盤面に落下。そしてコロコロと・・・来ました!・・・ラッキーナンバーにドンピシャリ!!チップを賭けることが出来なかったことが悔やまれる!! 

その後、5枚の100HKドル札を投入するも、当たったのは倍率の低い箇所に置いたチップのみ。考えてみれば、玉が投げ入れられてから数秒間はチップを賭けることのできる有人ルーレットと違い、チップが賭けられた番号が確定した後で玉が回り始める全自動ルーレット。おまけにお客は2人だけ。当たりっこない!

9倍の箇所(4点賭)に置いたチップが当たったところで、液晶画面にはクレジット200HKドルの表示。精算ボタンを押し、出てきたレシートのような紙をフロア中心のキャッシャーに持って行って現金化。都合400HKドル(約6000円)の負け。

入って来た場所とは反対側の階段で1階に降りて外へ出ると、タイパ島にあるSonds系列ホテル(カジノ)、フェリーターミナル、中国とのボーダーゲート、のそれぞれに向かうシャトルバス乗り場。そこからシャトルバスに乗って、中国とのボーダーゲートに向かう。バス代はタダだが、結果的には非常に高いバス代となってしまった。

中国とのボーダーゲートへ

シャトルバスの中でGoogleMAPを起動して現在地を確認。すると、画面上の現在地はバスの窓から見える海の海上300メートル程度先。不正確な位置情報を提供するということで、GoogleMAPを使用不能に陥らせているようだ。まぁ、地図自体は正確なようなので、昔のように地図と景色を見比べながら歩けば良いのですが・・・地図を読めない人は注意が必要!

海岸線を走っていたバスは、住宅ビルや商店の立ち並ぶ街中に入り、着いた場所は市場のような場所? ボーダーゲート前広場の地下にあるバスターミナルに着くと思っていたのだが、別な場所。他の乗客の後に付いて2~300メートル歩くと、ボーダーゲート前広場が見えてくる。

広場に立つと、正面にはマカオの出境(出国)手続きを行うビル。ビルの手前には、人々が自由に行き来できなかった頃、遠目で見たことのある国境ゲートが保存されている。また、ビルの中には人並みがゾロゾロと吸い込まれていっている。カラのキャリアカートを持った人も多く、物価が安い中国側に食料などの買い付けにいくのだろう。

その人並みに混じってビルの中へ。中に入ると、2階に上がる階段の上には本日の通過人数がデジタル表示されており、すでに20万人を越えている。

2階に上がると、学校の体育館2面程度のスペースに出境カウンターが並んでいる。しかし、大部分の人々はそこには並ばず、パスのような物をかざして自動ゲートを通過。

マカオ側の出境手続きを終えてビルの外へ。両脇に免税店が並ぶ100メートル程度の通路の先には中国側の入境手続きを行う建物。入境カウンターは、マカオ市民用、中国人民用、台湾人を含む特定地域の「中国人」用、そして外国人用。2つある外国人用の入境カウンターには、それぞれ20人程度が列を成していたが、手続きはスムーズに流れ、10分程度で通過。税関カウンターの前を素通りして建物の外へ出る。

珠海に入境

建物から出ると、そこには地下街に向かってポッカリ開いた巨大な空間。地上からも色々な店が並んでいるのが見える。その空間の階段を降りてみると、奥へと続く地下街が縦横に。

真っ直ぐ正面に伸びる幅5メートル程度の通路を進む。左右にはショーウインドを備えた衣類や菓子などを売る店舗。時折、その通路から横に伸びる幅1メートル程度の通路。その両側にも雑貨等を売る間口2メートル程度の小規模な店舗。ここでも特許・商権などは「お構い無し」といった米国や日本のキャラクターが付いた雑貨が並ぶ。そうした地下街を100メートル程進むと、地上への出口。階段を昇ると、野菜などを売っている市場のような場所。その中の路地を右手に向かって更に100メートル程進むと、蓮花街という歩行者専用道路。

道徳心は如何に?

蓮花街の両側には、米国発祥のハンバーガー店やフライドチキン店のブランドを掲げた店舗や小洒落た衣類やアクセサリー等を売る店舗。工事中のような場所に設置された鉄板の壁には「良い行いは、自分に却ってくる」といった公共道徳を訴えたイラスト付の掲示。

蓮花街は、途中、自動車の通行する通りと交差。その交差点に公安員(=警察官)が立っていたので、横で車が途切れるのを待っていると、一台の車がスピードを緩めて目の前を徐行。突然、窓が開けられ、その窓から伸びた手にはごみ箱が。ドサッと中身が道路に捨てられる。公安員も一切咎めず。公共道徳を訴える掲示の効果は???

何を食べたら安全か?

蓮花街をブラブラと500メートル程度歩いてから、交差する大通りを左に進む。空腹と喉の渇きを感じるが、飲食店の衛生状態が不安で、安心して口に入れられる物が見当たらない。そうした状況で歩き続けると、ちょっと大きめのビルの中に見慣れた店舗。さすがにこのブランドまではパクってはいないだろう、ということでマクドナルドへ入店。

略字体の漢字で書かれたメニューを見ても分らないので、そのままカウンターに出向き、写真付きのオススメメニューの中から適当なセットを指差して注文。セットの内容は、フライドチキンのハンバーガーとポテト、それに世界的に衛生基準には厳しいコカコーラ。料金は23元(約390円)。

マクドナルドで休息の後、街中をブラブラしながらボーダー方向に戻って行くと、先程の地下街出入口。その前の建物には「保健中心」と書かれた看板が掛かっている。

マッサージで癒される

外階段を昇り、建物の2階にあがると、やはりマッサージ店。店名は「益健」。ロビーの奥には受付・会計のデスク。壁にはマッサージのコースと料金が記載されたボードが・・・女性向けの美容コースもあるようで、いずれも英語が併記されている。コースを選んでいると、側に立っていたお姉さんが中国語で話しかけてきた。こちらが外国人と分かると、英語でマッサージのコースを説明。疲れた脚を念入りにということで、115元(約1960円)の70分コースを選択。

お姉さんから番号が記載されたブレスレットを渡され、足裏マッサージが行われているエリアを通り抜けてロッカールームへ。ロッカールームの入口付近には従業員が待機していて、ロッカーの開け閉めや着替えのお手伝い。帰っていく客を見ると、10元札を渡しており、チップのようだ。早速、汗でベトベトになった服を脱いで、スッポンポン状態で向かいのシャワー室へ向かい、ぬるま湯(ほぼ水でした)で汗を流す。

施術衣に着替えてロビーに戻ると、先程のお姉さんがマッサージエリアへと御案内。50メートル近い通路の両側にいくつもの施術室が

並んでいる。その1室に案内されると、部屋の中には3台の施術台。

腕時計やメガネなどをカゴに入れて施術台の下に置き、一人残された施術室で5分程待っていると、オバチャンのマッサージ師がやってきた。部屋に入って来るなり中国語で何か言うので、言葉が分からないことをジェスチャー示す。するとオバチャン、ドアを開けて、ロビー方向に向かって大声で何か叫んでいる。何が何だか分からない。

一通り叫んだオバチャンが再び部屋に入ってきて、何か言いながら自分の腕を指し示すので、施術台の下から受付で受け取ったブレスレットを取り出してみると・・・オバチャン、そのブレスレットを部屋の壁にあるセンサーのような所にかざす。ああ、これが必要だったのね!

GoogleTranslaterに記憶させていた「脚を重点的に揉んで」という中国語を見せて、マッサージが開始。力加減もちょうど良く、ツボも当たっている。エアコンが効いた施術室で心地良いマッサージ、意識も半分飛んでいく。

マッサージが終わり、オバチャンに10元札を2枚渡すと、一瞬、怪訝な顔。だけど、すぐに笑顔に変わって「謝謝」。ここではチップは不要なのかも?

ロッカールームに戻って服を着るが、汗まみれの服で爽快だった気分は台無しに。ロッカールームの従業員は、いつの間にかロッカー内のスニーカーを取り出して、消臭スプレーをかけている。10元札を渡してスニーカーを受け取り、ロビーに戻ってお会計。

記念のお土産を買ったものの

地下街に降りて目に入ったのは財布のワゴンセール。中国本土訪問の記念としてジッパーで留められる2つ折りの財布を17元(約290円)で購入・・・買ってから改めて見ると、カード入ればかりで、硬貨を入れる場所もない。中国の事情を反映した造りで、日本では使用に耐えない代物(もっとも、すでに中国ではスマホ決済が主流ですが)。

マカオに戻ろう

マカオに戻るべく、地下街から外へ出ると、マカオへ出境する人々の列。時折、強く降ってくる雨に耐えつつ列に並ぶこと約30分。ようやく中国側の出境カウンターに辿り着き、パスポートにスタンプを押してもらって手続き終了。

中国側の建物を出て、マカオ側に向かって歩く。途中で両替所を見つけたので、手持ちの中国元を香港ドルに交換。レートは思っていたほど悪くはない。

マカオの入境フロアーは、出境フロアー同様、学校の体育館2面程度の広さ。出境とは違ってほとんどの人がカウンターに向かう列に並ぶ。中国人に混ざって列に並んでいると、場内のアチコチに設置されたモニターではマカオ警察の紹介ビデオ。落とし物、迷子、道案内などに的確に対応していること、何か困ったことがあれば相談してほしいことをアピール。中国本土からの入境者は警察レベルの違いを感じることだろう。

カジノの無料バスで中心部へ

マカオに再入境後、建物を出ると、左手には各ホテル&カジノのシャトルバスが並んでいる。歩道上では、お姉さん達が「このバスにお乗りください!」と客引き。街の中心部に位置するランドマークとなっているリスボアホテルのバスに乗車。ホテルからボーダーゲートやフェリーターミナルに向かうバスに乗るにはホテルもしくはカジノの利用証明書が必要だが、ホテルに向かうバスには不要。乗車の際に渡されたパンフレットを見ると、BMWの高級車種の写真と共に、豪華景品がもらえるような記述。中国語の簡字体で書かれているので、詳細は分からず。

シャトルバスは15分程でリスボアホテルに到着。しかし、ホテル正面玄関前は通り過ぎ、降車するのは地下に降りたカジノの入口。バスを降りた乗客は嫌でもカジノに入るしかない入念さ!

マカオでの表示は漢字とポルトガル語

カジノの中を通り抜け、ホテルの前の段皇子大馬路をセナド広場に向かって歩く。マカオのメインストリートだが、歩道は狭く、人でごった返している。メインストリートと交差する通りには通りの名前が表示されているが、その漢字表示に併記されているのは英語ではなくポルトガル語。入境エリアでの表示も含め、街中いたるところでポルトガル語表示。英語しか理解できない者にとっては不便極まりない!

セナド広場に行ってみると、広場は観光客でいっぱい。周りには歴史的建造物、それと土産物屋が取り巻いている。中国返還前にポルトガルが補修した石畳の模様が綺麗。

昔の遊郭街・福降新街

セナド広場前を通り過ぎ、段皇子大馬路を先に進む。2~300メートル歩いた所で左手の路地を入って福降新街へ。2階の窓から客引きの声をかけたという昔の遊郭街の街並み。いわゆるインスタ映えする場所と言われているが、実際に行ってみるとカラフルな建物が並ぶ場所のアチコチには土産物屋が点在。

福降新街を通り抜け、再び段皇子大馬路に出る前に、路地裏の人気の無い場所でタバコを一服。マカオも喫煙には厳しい。

数時間ぶりのタバコを味わっていると、いきなり後ろから「イクスキューズ」と声をかけられ、ちょっとビックリ。喫煙取締り?かとも思ったが、声をかけてきたのは若いカップル。英語で「セナド広場は何処ですか」と訊いてきた。「そこの道を右に歩いて、2~300メートルだよ」と教えたが、観光地の場所を訊ねるには、地元の人より観光客同士の方が確かに賢明。

セナド広場を奥へと進む

タバコを一服して、自分もセナド広場へ戻る。広場を取り巻く仁慈堂大楼や民政総署大楼を眺めつつ、大勢の観光客の中を広場の奥へと進む。広場の幅がだんだんと狭まり、路地へと変わると、左手には色彩のきれいなドミニク教会。その前で写真を撮る人も多い。

当初、セントポール教会の側にある歴史博物館に行ってみるつもりだったが、すでに閉館時刻が迫っていたため断念。商店の並ぶ路地をあてもなくブラブラと歩いていくと、いつの間にやら路地沿いの商店も途切れ、周りは古い町並み。

聖母誕生教会の前に人気の無い公園があったので、その奥でタバコを一服しながら休憩。

雨宿り&早めの夕食

一服しながら周りを眺めていると、いきなり雨が降り出し、アッという間に雨脚が強まる。ナップザックから傘を取り出しつつ、そそくさと表通りに出て、雨宿りの場所を物色。お腹も空いていたので、適当に目についたレストラン(食堂?)に入って雨宿り。とりあえずビールを注文して、メニューを見るが、書かれている広東語もポルトガル語も分からない。どうにかメニューの中に「炒」「飯」や「揚」「雲」という漢字を見つけ、その料理を注文。すると、思ったとおりチャーハンと揚げワンタンが出てきた。熱々の揚げワンタンを一口食べると、これが絶品。パリッと揚った皮の中の具がビールのお供に最高の味付け。一方、チャーハンは薄目の味付けだが、揚げワンタンの味が濃いので、併せて食べると丁度良い。ビールと揚げワンタンを追加して、店内や他の客を眺めつつ、ゆっくりと食事。

100HKドル札2枚(約3000円)を出してお会計。おつりは10HKドル札が2~3枚。マカオの物価は高い! お会計を済ませて外に出ると、既に真っ暗。雨は霧雨に変わっている。

路線バスに乗ってフェリーターミナルへ

通りに出て、バス停近くを歩いていたら、フェリーターミナル方向に向かうバスが来た。どんな路線なのか分からないが「まぁ、フェリーターミナルの近くには行くでしょう」ということで乗車。運賃はマカオの通貨単位のパタカで表示されているが、HKドルがそのままの単位で使用可能。3ドルちょっとの料金だが、それほど細かいコインを持ち合わせていないため、5ドル硬貨を料金箱に投入。おつりは出ません。バスは、カジノのネオン輝く街を走り抜け、想定どおりフェリーターミナル前で停車。

香港に戻りましょう!

フェリーターミナルの窓口に帰りのチケットを出すと、指定されたのは15分後の便。ターミナル内の土産物屋を見て周りたかったのだが、時間もないので断念。

マカオの出境手続きを終えて待合室に入ると、ガラス窓の先には海面越しに輝く「Sonds」のネオン。景色は美しいが、その裏側は欲望渦巻く鉄火場!

フェリーが出航し、船内に掲げられたスクリーンに映し出されるのは、香港の免税枠と違反した場合の罰金を説明するビデオ。船内で免税タバコを1箱単位で販売していたので、マルボロを購入。早々に封を切り、1本抜き取ってごみ箱に。残ったタバコの本数は免税範囲の19本。ちなみに免税タバコの価格は日本国内と同程度だが、香港で買う場合の約半額。

真っ暗な海を航行するフェリーが香港に近づいていくと、船窓には香港の高層ビルが見えてくる。九龍半島突端にある巨大なビル=「SKY100」の壁面には、照明が点滅するアニメーションが映し出されていて、面白い。

フェリーは信徳センターに接岸。入境手続きを終え、信徳センターから続く歩道橋を渡ってホテルに戻る・・・が、その前にセブン・イレブンでウイスキーとおつまみを購入。

本日もよく歩きました【2万2200歩】!!

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