夏休み!カンボジア!【第5日目】危ない飛行機に乗ってシェムリアップへ

今朝もメコン・リバー・レストランでゆったりと朝食

本日も早朝に目が覚める。昨日に続き、向かいのメコン・リバー・レストランで、朝食を採りながらyahooニュースをチェック。昨日のボリューム有り過ぎの朝食に懲り、今朝の朝食は軽めのオムレツ。

メコン・リバー・レストランでゆったりとした時間を過ごした後、てぶらでホテルを出て、リバーサイドを北に向かって約1時間のお散歩。日本が建設した友好橋が遠くに見える。

8時前にはホテルに戻り、フロント係に、クリーニングを頼んでおいたジーンズが届いていないことを問い合わせる。本来ならば、昨日には届いているはずなのだが・・・。

フロント係のお姉さん、「クリーニングは業者に外注しているので分からない」と言うばかり。「その業者とは、いつ連絡が取れるのか?」と訊いても、「分からない」との返事。

1時間後にはチェックアウトすることを伝え、何とか連絡を取るよう頼むが、あてにはありそうもない。

半ば諦めモードで部屋に戻ろうとすると、お姉さんがフロントデスクの下の方をゴソゴソ。取り出したのは、ビニール袋に入った見覚えのあるジーンズ! ホテルスタッフ1人1人は親切だけど、組織的な連携はとれていない。これもカンボジア流か?

プノンペン空港に向かう

tuktukドライバーのカーと約束した9時にホテルをチェックアウト。しかし、ホテルの前にカーはいない。ホテル前で客待ちしている他のtuktukドライバー達も「今朝はカーを見ていない」などと言う。

そこで、カーに電話を掛けてみるが、電話に出たカーの言うことは支離滅裂。二日酔い、もしくは寝ぼけているようだ。一応、約束は果たしたので、電話を切る。

この状況、他のtuktukドライバー達にとっては、急遽目の前に現れた仕事=現金収入のチャンス。

昨日、カーのバイクの旧さをからかっていた奴が自分が送っていくと言い出す。しかし、tuktukではなくてタダのバイク。荷物もあるのに、何を考えているんだ! さすがにバカな客引きと自覚したのか、すぐに諦めたが。

続いて声を掛けてきたtuktukドライバー、空港までの料金を訊くと「9ドル」との答え。ニヤリと笑って顔を覗くと、すぐにカーの言っていた料金「7ドル」に値下げ。取り敢えずふっかけてみるのは、東南アジアでは一般的。

tuktukに乗り込み、空港に向かう。しかし、このtuktuk、客車の周りに金網のガードが無い! バイクに乗った引ったくりに遭いやすいtuktukだ! スマホやパスポートなどが入った肩掛けカバンを両股の間に挟む。

空港に向かってtuktukは走る。客車を引っ張るバイクはホンダのドリーム。性能が良くて、カンボジアで人気のバイクだ。

しかし、このドライバー、立体交差に差し掛かると、幹線道路から外れて、わざわざ立体交差下の渋滞気味の交差点を通過する。そのたびに時間がかかって仕方ない!

なんで立体交差の上を通らないのか訊いたら、やっと手に入れた大事なバイクを酷使したくないそうだ。確かに、只でさえ過酷な使い方。ホンダの設計者も数百キロにもなる客車を引っ張るなんて使い方、想定外のことだろう!

プノンペン空港は小規模空港

プノンペン空港まで約1時間かかり、到着したのは10時ちょっと前。飛行機の出発まで約2時間。

1階フロアに入ると、チェックインカウンターが並んでいるが、国際線と国内線は明確に別れていないようだ。

自分の搭乗する航空会社のカウンターを見ると、すでにチェックインを始めていたので、早めにチェックインを済ませる。

高級料理店「吉野家」で昼食

チェックインを済ませても、搭乗時間までは1時間半あるので、1階フロアから外へ出て、周りを散策。

すると、出発エリアと到着エリアの間にフードコートを発見。中に入ってみると、世界的に展開されている各種飲食店が並んでいるので、早めの昼食。選んだのは、お馴染みの吉野家。

メニューを見ると、牛丼はあるものの、馴染みのない料理が並んでいる。値段は、ドルではなくリエルで表示されているが、いずれも日本国内より高く、中には1000円近い料理も。カンボジアの物価を考えると高級料理だ!

他に客がいないこともあって、じっくりとメニューを見たが、結局、味の想像がつかないような料理は避けて、選択したのはスパイシー牛丼。値段は並盛りで22000リエル(5.5ドル、約700円)。

食べてみると、確かに辛めの味付け。だけど、それほど辛くもない。そこで、牛肉の上に2本乗っていたトウガラシをかじりながら牛丼を食す。少しピリリとして旨い・・・と感じながら、2~3口・・・急に燃えるような辛さ。激辛だ!

もうトウガラシをかじるのは止め、ヒリヒリする口で残りの牛丼を完食。もう味も感じない!

カンボジア・バイヨン航空の危ない飛行機に搭乗

そろそろ搭乗時間が近づいたので、搭乗口に向かう。

国内線の搭乗口に向かう通路は閑散としており、ロビーで搭乗を待つ乗客もまばらだ ~ そもそも国内線は、シェムリアップとシアヌークビルにしか飛んでおらず、便数も少ないので当然だが。

本日、シェムリアップに向けて搭乗するのはカンボジア・バイヨン航空。

当初はバッサカ航空という会社のエアバス(A320、料金は20ドル)に乗るつもりだったが、バイヨン航空日本支社のホームページに載っている航空機の写真を見るとATRだった(と思った)ので、「中古の A320より、ATRの方が信頼性がある」と思い、航空券をTRIPcomで購入(4578円)。

しかし、航空券購入後に バイヨン航空日本支社のホームページに載っている写真をよくよく見ると・・・プロペラが4枚。たしかATRのプロペラは6枚のはず。

インターネットで調べてみると、バイヨン航空の使用機材はXian MA60という中国製の航空機。70数機生産されたうちの1割近くが墜落もしくはオーバーランなどで大破しており、十数機が信頼性に難ありということで使用停止状態! 先進国では乗り入れを禁止しており、専ら後進国で運行されている飛行機だった。Wikipediaを見ると、設計ならびに生産に問題があるとのことで、過去の事故を見ても車輪・脚に問題の多くが発生しているようだ。

まぁ、必ず事故に遭遇するとは限らない、と自分に納得させて搭乗。座席は前から二列目の左手窓側。ちなみに、足元の狭い最前列4席は空席で、2列目も自分と右手窓側の座る中国人と思しき乗客のみ。振り返って機内を見回すと、7割程度の搭乗率だ。

全ての搭乗客が着席して、プロペラが回りだす。プロペラの位置はちょうど2列目の窓のすぐ外側。だんだんとプロペラの回る速度が速くなる・・・プロペラが外れたら・・・などと考えると、ちょっと怖い。右手窓側に座っていた乗客は、突然立ち上がって、後ろの席に移動。自分の国で生産した航空機を信頼できないようだ。

こちらの心配をよそに、Xian MA60は滑走をはじめ、ナントカ無事に離陸。上昇しながら何度か方向を変え、数分後に見える眼下の景色は農村地帯。

離陸後10分程度で、航空機は水平飛行に入る。そこで耳に入ってくるのは、離陸時にはエンジン音にかき消されていた機内のバイブレーション音。内装のアチコチから聞こえる音が5~6秒ごとに共鳴して、ブヲ~ン、ブヲ~ンと、大きな音となる!

そうした雑音を聞きながら、窓の外を眺めていると、東南アジア最大のトンレサップ湖が見えてきた。雨季には乾期の数倍に面積が膨れ上がる湖だ。雨期で水没したと思われる場所では水面から樹木が顔を出しているし、人家のすぐ近くまで水没が迫っている場所も見える。

Xian MA60は、トンレサップ湖の上空で段々と高度を下げはじめ、シェムリアップ空港に向かっていく。過去の事故記録を見ると、いずれも着陸時の事故で、その多くが車輪の不具合によるもの。

「車輪ガンバレ」「脚が折れるなよ」と祈りつつ、Xian MA60は滑走路に着地。速度も下がり、滑走路から誘導路に入ったところで、一安心!

※奥の誘導路を進むアンコール航空の機材はATR

シェムリアップに到着!

小雨模様の下、飛行機から歩いて空港ターミナルへ。預けていた荷物を受け取り、外へ出る。

空港の出口前には、タクシーやtuktukの客引きが待機している。その中に混ざって、自分の名前が書かれたボードを持つ男。宿泊するホテルからの案内メールに返信する形で頼んでおいた無料のピックアップサービスだ。

迎えのtuktukは空港入口ゲートの外に停めてあるというので、小雨降る下、tuktukまで歩く。後で分かるが、tuktukが空港敷地に入るのには入場料1ドルが必要なためだ(空港からのtuktuk料金には、その分が加算される。プノンペン空港も同様)。

tuktukに乗り込み、市内中心に向かう。スマホのGoogleMapを起動させ、移動中の現在位置を把握。土地勘の乏しい場所でタクシーなどに乗った際に必ず行う、半ば儀式化した行為だ。

シェムリアップの道路は、混沌としたプノンペンとは異なり、日本の地方都市程度の交通量。信号待ち以外に、渋滞などで停車することもない。

Golden Mango Innにチェックイン

空港から約30分で、本日から宿泊するGolden Mango Inn に到着。幹線道路の6号線から路地を100メートル程入った所にある割と静かそうなホテルだ(確かに昼間は静かでしたが・・・)。

チェックインを済ませると、部屋へとご案内。フロントのある本館に隣接した別棟の1階の部屋。入口横がテラスのようになっていてテーブルと椅子が置かれている・・・タバコを吸うのにちょうど良い!

中に入ると、ベッドの上には何やら洒落た天蓋がかかっている。部屋の先にはクロゼットルーム、トイレ・洗面台とシャワーは別々だ。これで1泊15ドルとは、コストパフォーマンス良過ぎ!

国立博物館で事前のお勉強

荷物をクロゼットルームに置き、一休み。まだ陽も高いので、ホテルから2.5キロ程の市内中心部にある国立博物館に行ってみる。ホテル前に待機していたtuktukの料金は3ドル。

国立博物館の1階受付で、入館料12ドルとガイドレシーバー代5ドルを支払い、日本語案内のレシーバーを受け取って2階に続く螺旋階段を昇って行く。

2階に上がると、まずは順路どおり、アンコール遺跡の紹介映像が映し出されている部屋へと入る。部屋の中では、すでに3~4人が鑑賞中。映像には英文の字幕が入るが、流れている音声は北京語。中国人観光客が多いことの反映か、と思いつつ、英文の字幕を見ながら映像を鑑賞することに。

途中から見始めた映像は、すでにハイライトシーンを迎えていて2~3分で終了。先に鑑賞していた3~4人は鑑賞室から出て行くが、自分は最初から見るため鑑賞室に残る。

すると鑑賞室入り口に立っていた係員が入ってきて、ジャパニーズ?と訊く。イエスと答えると、今度は日本語の流れる映像が始まった。やはり母国語での説明は分かり易い! 途中で欧米系とおぼしき数人が入ってきたが、この音声システム、改善の必要性大ではないでしょうか?

アンコール遺跡の紹介映像を見た後は、仏像がたくさん展示された部屋へと入る。時代の移り変わりによって仏像の姿も変わることが分かる。また、仏像の手の形も、両手の平を正面で合わせている形、右手の平を正面に向けている形、右手人差し指で地面を指し示している形、等それぞれが意味を持っていることも分かる。さらに仏像の背後から覆い被さる「ナーガ」と呼ばれるコブラの像の意味も分かる。アンコール遺跡を訪れる前に来て良かった!

仏像の展示室を出ると、順路は1階へ。アンコール建造物やそこに彫られたレリーフの展示・解説だ。アンコールワットなどのヒンズー教寺院、バイヨン寺院などの仏教寺院、それぞれの建築様式や特徴などが分かる。

NHKの番組で紹介された屋台で焼肉の夕食

国立博物館での滞在時間は約2時間。割と端折って見学したが、それなりに時間がかかり、時計を見ると5時過ぎ。ちょっと早いけど、夕食を採ることにする。

国立博物館の前のメイン通りを1ブロック北上して右折、シェムリアップ川沿いの通りに出てたら更に北上、めざすはNHKの「世界入りにくい居酒屋」で紹介された屋台「コーイの店」だ。

番組では大体の場所しか紹介されていなかったので、事前にGoogleMAPで調査。それらしい場所をストリート・ビューで見るが、番組で映し出された景色とは異なる。よくよくストリート・ビューの画面を見ると、数年前の映像だ。変化のスピードが速いカンボジアということもあって、その間に街並みも変化したのだろう。

果たして「コーイの店」は見つかるのか? と思いつつ歩いて行くと・・・ありました! 従業員らがテーブルと椅子をセットしたり、炭をおこしたり、開店準備に躍起になっている。

英語を理解する従業員のオニーチャンに開店時間を訊くと、「5時」との返事。オイオイ、もう5時半だけど・・・と言うと、オニーチャンは自分の腕時計を見て「オープンしています!」と言いながら、近くの席にご案内。

席には着いたものの、メニューなどは見当たらず。仕方ないので、番組で紹介されたビーフの焼肉とビールを注文。すると、ビールと共に、野菜やライム(のような柑橘)が盛られた皿がテーブルに出された。

ビールを飲みながら待っていると、焼肉の皿がテーブルに置かれた。焼肉の上には胡椒のツブが乗っている。

番組で「秘伝のタレ」と紹介された魚介系の発酵ダレに付けて、一口。う~ん、不味くはないけど、特に旨くもない!

そこで、塩こしょうを付けて、ライムを絞って、一口。これはイケる! さらにキュウリなどの野菜と共に食べてみる。味に変化が出て、これもイケる!アッという間に、1皿完食。2皿目とビール2缶目を注文。

2皿目がテーブルに運ばれてきた頃には、時計は6時過ぎ。他のテーブルにも客が座りだした。周りを眺めながら2皿目を食べていると、番組で見たコーイの奥さんが集金にやってきた。不愛想な表情で言われた料金は9ドル。焼肉1皿3ドル、ビール1缶1.5ドル、ということだ。

料金を支払い、残っている焼肉を平らげて、夕食終了。

席を立って、肉を焼いている場所を見ると、番組で見た通りコーイが肉を焼いている。写真を撮ろうとすると、ペコリと頭を下げて挨拶。番組の影響もあって、店を訪れる日本人もいるのだろう(番組を見ていなければ、日本人にはチョット敷居が高いです)。

コーイの店を後にして、シェムリアップ川沿いの道を歩くが、すっかり暗くなっているのでデコボコしている足元が良く見えない。加えて、少量ながらアルコールも入っている。しばらく歩くとtuktukが停まっているので、乗ることとする。ホテルまでの料金を訊くと、「5ドル」との答え。オイオイオイ・・・ちゃんと3ドルで乗って帰りました。

ホテルに戻って、今宵もイッパイ!

幹線道路の6号線からホテルのある路地に入る場所にはガソリンスタンド。その敷地内にはコンビニと、なぜか火を使うベーカリーが店を構えている。路地の入口でtuktukから下車。コンビニでお買い物。買ったのは、ジョニーウォーカー赤ラベルのハーフボトル、アーモンドとオニオンリングスナックで、〆て14.9ドル。

各国のテレビ番組が見られる

部屋に戻って、シャワーを浴びてから、壁に掛かった液晶テレビのスイッチを入れる。さすがは世界的な観光地。英語やフランス語の番組、北京語や広東語などの中国語番組、などなど50位の番組が受信できる! 自分は、しばらくぶりに日本テレビの鉄腕ダッシュを鑑賞。

部屋から外へ出て、テラスでタバコを一服。隣のホテルでは何かお祭りのような騒ぎ。建物の間を音が反響する。よくよく聞いていると、カラオケ付の宴会のようだ(その後も毎晩続きました)。

鉄腕ダッシュを見終わり、チャンネルをNHKニュースに変える頃には、ウイスキーのボトルも残り3分の1。翌日は早朝からアンコールツアーに参加するので、早めに休むこととする。グラスに残ったウイスキーをグイっと飲み干し、今宵もベッドにバタンキュー。

【第5日目の歩行数:2万3500歩】

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