コロナ禍における旅の準備
中国・武漢から世界中に広まったコロナウイルスは世界を激変! そうしたコロナ禍の発生から2年半を過ぎ、ようやくニュー・ノーマルでの国境を越えた人の行き来が再開。ただし、オールド・ノーマルの時代とは異なり、いくつかのハードルを越える必要も有!
航空券
日本政府は、令和4年(2022)2月下旬、ワクチンを3回接種した者については、コロナウイルスが蔓延している一部国・地域からの入国を除いて、3月以降は入国時の隔離を求めないことを発表。
こうした入国制限緩和が始まった3月中旬時点での、東京・バンコク間の航空券は、ゴールデンウイーク2日目の4月30日発の羽田発着・直行便でも総額7万円(29日発は3万円程度高かった)。
そうした中、タイ政府は、3月下旬、タイ入国の条件から、4月以降は航空機搭乗前72時間以内のPCR検査陰性証明の除外を発表。その日を境に航空券が値上がりはじめ、羽田発着便は3~4日後には14万円台。この間、職場の渡航申請手続きが遅々として進まず、ただただ航空券の値上がり状況を見守るのみ。
そして、渡航申請の承認権者より「渡航してよろしい」と口頭確認が取れた段階で、発着時間帯が良く割安な航空券がコレ。帰りは成田空港着だが、羽田発着より5万円以上安い。ちなみに、バンコクエアウェイズだが、実際に運航するのは日本航空。
スマホ画面では最安値が表示されているが、航空券販売会社ごとの価格は・・・。
この中から、シンガポールに本社を置き、世界中に展開(日本語窓口も有)しているTrip.comを選択。
Trip.com のサイトに入ると、格安航空券では珍しい「変更手数料無料」の航空券(通常は変更不可)が目に入る。価格も3千円少々高いだけ。旅行先でコロナに感染した場合、予定している帰国便には搭乗できないので、「保険」という意味でもコチラを購入。
タイランドパス
令和3年(2021)夏頃からタイは観光客の受け入れを再開。当初は隔離期間2週間、そしてプケットなどの地域を限定したサンドボックス、一定の条件付で隔離1泊のテスト&ゴーへと、順次緩和。
今回は、 テスト&ゴーで入国。条件は、①ワクチン2回以上の接種証明書、②2万米ドル以上の疾病保険の加入証明書 、③1泊目の宿泊予約・料金支払い済確認書(空港からホテルまでの特別車運賃、PCR検査料などを含む)を用意(いずれも英文でjpegなどの指定された画像データ)し、スマホにインストールしたタイランドパスのアプリから申請するというもので、いずれの書類も問題なければ1週間程度で入国許可のQRコードが送られてくるというシステム。これに加えて、令和4年3月までは、出発前72時間以内のPCR陰性証明書が必要だったが、「航空券」欄に記述したとおり、4月以降は不要となった。
インターネット上では、タイランドパスでの申請が通らなかったなどの記事や申請代行業者の宣伝も多く見られるが、申請代行手数料は約2万円と高額。自分で申請するしかない!
まずはワクチン接種証明書。micは4月上旬に3回目(1・2回目はファイザーだったが、3回目は抗体が多く出来るモデルナ)を接種し、接種後すぐに神奈川県に接種証明書を申請。往復の郵便を速達にしたこともあり5日ほどで入手。
続いては 2万米ドル以上の疾病保険の加入証明書。micはクレジットカード自動付帯の海外旅行保険で1千万円以上の疾病保障(4つのカードの合計)に加入済。インターネット上では「クレジットカードの海外旅行保険では米ドル建ての証明が得られない」とか「コロナを補償する表記がされない」といった情報が多かったが、試しに楽天とJCBに問い合わせたところ、いずれも米ドル建てでコロナ対応の英文証明書の発行が可能とのこと。その場で申し込み、1週間ほどで入手。
最後に必要な1泊目の宿泊予約は、いつもホテルを予約しているAgodaがPCR検査など一式込々1泊プランを販売しているので、 Agoda のサイトから予約。ホテルの部屋に1泊閉じ込めらるので、せめて海風でも感じたいということで、空港から少し遠くなる(車で1時間半程度)がパタヤのホテルを選択。料金は16,849円!
タイランドパスのアプリを立ち上げ、英文を選択、プランはテスト&ゴーを選択して、順次、入力&画像をアップロード。ホテルの予約入力画面では、Agodaでの予約かそれ以外での予約かをチェックする項目があり、Agodaを選択して、予約番号を入力すると、それ以降のチェック項目はすべて自動的に通過。このように順調に進むかと思いきや、疾病傷害保険のページでは、保険証券番号の入力欄があるものの、楽天から送られてきた証明書には証券番号が記載されておらず、入力できない!そこでJCBから送られてきた損保ジャパンの証明書を見ると、ちゃんと証券番号が記載されているので、損保ジャパンの証券番号を入力して画像をアップロード(保険1社だけでも規定の2万米ドルをクリア)。
一通り入力を終えて、送信終了。
審査に1週間程度かかると聞いていたが、翌朝には、無事、入国用QRコードが送信されてきた!
なお、micがタイに入国する翌日(5月1日)からは入国時のPCR検査と1泊の隔離は廃止され、タイランドパスを通じたワクチン接種証明と疾病保険(1万米ドル以上に緩和)の確認だけに省略。残念というべきか、それともコロナ禍での特異な入国手続きを体験できたと喜ぶべきかは、微妙なところ。ちなみに6月からはタイランドパスでの事前入国審査も廃止され、コロナ禍以前の入国審査に戻るよう。
帰国用PCR検査
「行きは良い良い、帰りは怖い」と、歌にあるとおり、問題は日本への帰国。
帰国のため航空機に搭乗する72時間前以降のPCR検査陰性証明書が必要。これが無いと、帰りの航空機にも乗れない。
日本政府が要求するPCR検査陰性証明書は、PCR検査の手法や証明書様式が細かく規定されており、他の国では通用する証明書を入手しても、航空機に乗れなかったという話もインターネット上では多数。
バンコクでもPCR検査を行って証明書を発行しているクリニックは多数。ネットで検索したところ、料金は2800バーツ(11,000円)から4000バーツ(約16,000円)といった程度。このPCR検査についても予約代行業者がおり、彼らを通じた料金は2万円~3万数千円。
ネットで検索した中から「サミティベート病院」でのPCR検査を選択。日本人専用の別院がある病院で日本語対応可。なにより安心なのは、きちんと「日本入国用」の書式で証明してくれること。
早速、ホームページ上から予約。数時間後には予約確認・案内メールを受信。すばやい対応と褒めたいところだが・・・よく見ると、性別欄が「Female」となっている。メールで修正を求めたところ、すぐに謝罪メールを受信。よく確認しておいて良かった~。
My SOSアプリ(帰国時ファストトラック用)
タイ出発72時間前以降の PCR検査陰性証明書や入国に際しての誓約書などは紙の書類でも対応可能だが、空港到着後に書類がいちいちチェックされるので検疫に時間がかかるとのこと。
そこで事前にMy SOSアプリをスマホにインストール。このアプリで事前にPCR検査陰性証明書や誓約書を送信しておけば、空港到着までに審査が行われ、審査にパスすれば赤いアプリの画面が緑へと変わる。空港で緑の画面を見せれば、それは検疫手続きをパスしているということ。当初は紙の書類を持つ到着客と同じ列に並ばされたため、あまりメリットがなかったようだが、最近では紙の書類とは別の列に誘導されるとのことで、効果を期待!
ホテル
パタヤでは1泊目の隔離ホテルである Sunshine Vista Hotel にもう一泊。2泊目の宿泊料金は1109バーツ(約4400円)と、リゾート地ならではの高価格。
そして、バンコクでは、MRT(地下鉄)のシュクムビット駅とBTS(高架鉄道)のアソーク駅から徒歩5分程度の好立地に建つ Furama Xclusive Asoke をagodaサイトで予約。スタンダードルームが売り切れだったため、プレミアルームを5泊予約。宿泊料金は19,360円(※5泊分ですので、1泊2000円程度)。
アユタヤ・ツアー
アユタヤには自力で行って、現地でトゥクトゥクをチャーターするのも手だが、遺跡巡りに関してはガイドがいた方が理解しやすい。また、鬼太郎たちに会いに行った帰りに痛めた膝も完治していない。
このため、バンコク地域の天気予報を調べつつ、ベルトラのサイトでアユタヤへのツアーを検索。結果として、パタヤ到着後に、天気が良さそうな木曜日の早朝出発・午後早めのバンコク帰りのツアーを選択して予約。昼食付きの料金は1800バーツ(為替レートが良くて、6702円で確定)。
空港トランスポート
バンコクからの帰国便の出発時間は朝の8時5分。通常ならば2時間前に空港に行けば良いが、今はコロナ禍。チェックインも通常とは異なり、PCR陰性証明書のチェックなど時間がかかることも想定。航空機の出発時間の3時間前に空港に到着したいが、エアポートリンクなど公共交通機関は運行時間前。未明の路上でタクシーと料金交渉するのも面倒。
そこで、過去何度か使っている台湾の旅行会社 KKdey サイトでハイヤーサービスを予約。料金は2847円。予約翌日には、バンコクのハイヤー会社からのピックアップ場所(ホテルロビー)と時間(5時30分)、会社の連絡先などが記載された英文メールを受信。ピックアップ時間を1時間早めるように連絡したら直ぐに対応。乗車前日にはドライバーの携帯電話などが記載された確認メールも受診。KKdeyの信頼性はコロナ禍でも健在!
データSIM
今回は、これまで欠かすことのなかったデータSIMの購入は無し!
スマートフォンの通信キャリアをahamoに変更したため、月に5ギガまでは海外でデータ通信が可能。
予備のスマートフォンには楽天モバイルのSIMを装着。こちらは月に2ギガまでデータ通信可能。
いずれも特段の手続き無しで、ほとんどの国でデータ通信が可能(アジア地域では、北朝鮮、ラオス、ブータンの3カ国だけが通信不可)。
おまけ
micの旅のスタイルは「バックパック」。しかし、鬼太郎たちを訪ねた帰りに膝を痛めてしまい、未だ完治せず。このため、リックを担ぐことは諦め、トランクを使用することに。しかし、保有するトランクは30年程前の大きく旧式なトランクで、トランクだけも重量が7㎏!ましては付属するキャスターも小さく、少しでも路面が悪ければ使えない。
ということで、急遽、AMAZONで安値(7980円)のソフト・トランクを購入。
それと、タイ到着時のPCR検査でコロナ陽性となっては大変ということで、出発2日前に神奈川県の無料PCR検査を受けることに、検査方法は唾液方式で、検査場所は自宅近くの薬局駐車場に設置されたテント。
結果は・・・出発前日の17時現在、未だ不明。
早めの晩酌で酔っぱらった19時半に来た検査結果は・・・
ということで、一安心。
コメント
海外行きが可能になったとはいえ、それでも乗り越えなけらばならないハードルは多そうですね。おまけに膝に爆弾を抱えたままとは。「飛行機に乗らないと…病」がいかに辛いのかがうかがえます。ここまでして待望の海外旅行。事件・事故に巻き込まれないよう、目一杯楽しんできてください。どうか、帰国時にコロナを持ち帰りされないこと、天にお祈りしております。