ピーチアビエーション 平成29年 12月15日 MM899 羽田02:10-上海浦東05:00 12月17日 MM898 上海浦東01:25-羽田05:00 空港使用料・諸税・予約手数料等を含め、 総額1万3500円
プロローグ
出勤時のバスの中で、メールを着信。メールの内容はpeachからのセールの案内。何気なく見ると、羽田・上海間が3千円台半ばの料金。
「このセール価格は週末には適用されないよナ~」と思いつつ、12月の金曜日未明出発、日曜日早朝帰国の便を検索してみると・・・セール価格が適用!
約10秒間、仕事の予定等々を考えた上で、スマホ画面の購入ボタンをポチッと。
ちなみに、空港使用料・諸税、peachへの支払手数料・座席指定料金など込み込みの料金総額は、往復で1万3500円。
未明の羽田を出発
今回は、公共交通機関が動いている時間帯にチェックインのため、駐車料金の掛かる自家用車は使わず、バスと京急で羽田空港へ。
深夜の国際線ターミナルは相変わらずの混雑。11時過ぎに、いちばん右奥のpeachカウンターに行くと、既にチェックイン開始中。
列に並ぶが、多くの乗客が大きなダンボール箱をいくつもカートに山積。いわゆる「爆買い」。みんな同じようなダンボール箱のため、peaceのスタッフがマジックを持って廻り、ダンボール箱に名前等を書かせている。
チェックインを済ませ、セキュリティーチェックへ。羽田空港のセキュリティーチェックの入口は2カ所あるが、左の列に並ぶ。左の列の先には通常の金属探知ゲート。一方、右の列の先には全身スキャナー、1人あたりのチェックに時間がかかる(翌年4月時点では、両列共に全身スキャナーが導入済)。
TIATラウンジで時間をつぶして、搭乗開始時間ちょっと前に108番ゲートに移動。これまでも台北行きpeachで通過した搭乗ゲートだが、ラウンジからは近い。
羽田発のpeach899便は、定刻どおり午前2時10分にターミナルを離れて、離陸。機内では、トリスのハイボール1缶(おつまみ付で400円)を飲んで、少しばかりウトウト。
上海・浦東空港に到着
エアバス320は、途中揺れることもなく、約4時間の飛行を経て、現地時間の5時に上海・浦東空港に到着。
ターミナルビルに入り、入国審査場に並ぶが、そこには中国共産党のプロパガンダの掲示とともに、「手机禁止」の表示。スマホでの通話を許すと、場内が騒然となってしまうのだろう!
入国審査を受けた後は、荷物を預けてないので、そのまま税関前を素通り。持ち込み品に厳しい社会主義国の割には、税関職員の前を通るだけの英国式税関とは、ちょっと拍子抜け。
空港ターミナルビルの一般エリアに出て、向かったのは1階上の出発ロビー。そこには日本語対応の中国交通銀行ATM(この記事を書いている平成30年12月時点では、日本語対応ATMが更に増えているようですが)。
まだ市内に向かう交通機関は動いていない!
ATMで中国元をキャッシングして、6時前には出撃準備完了。市内に向かうべく、第一ターミナルと第二ターミナルを結ぶコンコース半ばにある地下鉄乗り場へと向かうが・・・入口には入場待ちの列。まだ、地下鉄は動いていない。
コンコースを挟んで、地下鉄乗り場の反対側にはリニアモーターカー「マグレブ」乗り場。発券窓口は閉まっているが、掲示されている案内板をみると、片道乗車券が50元で、航空機のボーディングパスを提示すると40元に割引。そして窓口前に貼ってあるポスターではマグレブ+地下鉄1日乗車券が55元(約940円)との案内。1度はマグレブに乗ってみたいし、プラス15元で地下鉄1日乗車券が手に入るので、このチケットを購入することに・・・しかし、マグレブの始発時刻までは、まだ1時間以上。
とりあえず朝食。そしてGoogleが使えるSIMを装着
ターミナルビルを結ぶ3本のコンコースは、地下鉄乗り場付近にある通路で結ばれており、その通路沿いには飲食店。マクドナルドは閉まっていたが、すでに開店している店もあるので、朝食兼時間調整。
何を食べたら良いか分からないが、店内に掲示されている写真を見て、小籠包+ワンタンスープ(に思える)のセットを注文。値段は20元(約340円)。英語が通じる空港内ということもあって高いのか? それとも安いのか?
朝食セットを受け取り、通路の反対側に設けられたテーブル席へ着席。周りを見渡しても、他のお客は空港職員とおぼしき1人のみ。
まずはワンタンスープを一口。海苔が入った薄い塩味。不味くはないが、決して旨くもない。続いて小籠包をかじるが、固い歯ごたえ、お味の方もワンタンスープ同様。喉が渇いて、お腹も減っていたことで、ナントカ完食。
朝食を終えた後は、スマホのSIMカードを交換。中国国内ではGoogleのサービスは使えず、当然、中国で入手できるSIMカードではアクセス不可能。しかし、装着したのは事前にAmazonで買っておいた香港SIM。ローミングにより、香港経由でGoogleのサービスにアクセス可能。SIMカードの開通手続きを完了して、GoogleMapもGoogleTranslaterも使用可能なことを確認!(ちなみにGoogleサービスへのアクセス不可能な場合に備えて、中国百度の地図アプリと日本製翻訳アプリはスマホにインストール済)
SIMカードを装着したスマホでYahooニュースを見ながら時間を潰し、6時半過ぎにマグレブの発券窓口に移動。発券窓口はまだ閉まっているが、地下鉄の方は運行を開始しているようで、入場口には大勢の列。
上海リニアモーターカー(マグレブ)に乗って市内へ
マグレブの発券窓口は6時45分頃にオープン。チケットを買って入場口へ。入場口ではX線の手荷物検査と金属探知ゲートで、飛行機に搭乗するみたい。そういえば、反対側の地下鉄入場口でも同じような検査をしているが・・・。
空港から市内に向かうマグレブの始発時間は7時過ぎ。ホームに入ると、乗車を待つ乗客は20人程度で、ほとんどが外国人観光客。
他の乗客に続いてマグレブに乗車。隣の車両に移動すると、車両の中は自分1人だけ。
定刻になると、マグレブは、発車ベルなども無いままドアを閉め、ブ~ンという音をたてながら走行開始。加速感はそれほどでもなく、新幹線と同程度。だんだんとスピードが上がり、窓から外を眺めると、並行した高速道路を走る車がどんどん後ろに過ぎ去っていく。車内の速度計を見ると時速300㎞。早朝便は最高速度が抑えられており、最高速度の430㎞は体験できない・・・が、それにしても嫌な振動が続く。これで最高速度までスピードが上がったら、振動はどれだけ大きくなるのだろうか?
車内を眺めると、お世辞にも「良い作り」とは言えないレベル。座席を固定しているのは板切れ、薄緑の座席カバーはヨレヨレで、所々ホツれている。
そんなふうに観察していると、10分弱で終点(と言っても、途中に駅はありませんが)の龍陽路駅に到着。
到着した龍陽路駅の建物を出ると、すぐ目の前に地下鉄の龍陽路駅が見える。いずれの駅舎内にも英語が併記された案内板が掲げられているので、乗り換えは分かりやすい。ここで、マグレブ同様に浦東空港から出発した地下鉄2号線に乗り換えて、市内中心地である南京東路駅に向かう。
早朝に浦東空港から市内に向かうには、始発時刻や乗り換え時間を考慮すると、最初から地下鉄の始発に乗った方が早いし、なにより安い。どうりで、マグレブに乗っていたのは「一度は乗ってみよう」と思える外国人観光客ばかり。
市内中心部に到着
南京東路駅には8時前に到着。10号線も乗り入れている駅で、構内は広い。どっちに行ったら良いか分からないが、地上に出る階段があったので、取り敢えず昇ってみる。
地上に出ると、そこはショッピング街。広い歩行者専用道路の両側に店舗の入ったビルが連なっている・・・ただし、早朝のため、いずれの店も閉まってはいるが。
自分のいる位置が分からないので、まずはGoogleMAPを起動させるが、方角も分からないので歩行者専用道路を移動してみる。
すると、10メートルほど前方に、青龍刀を振り回しているオバサン! 一瞬、ビクッと、身の危険を感じたものの、良く見ると、ブルース・リーが着ているような中国服を着ており、青龍刀も模造刀。数人で太極拳の練習中のようだ。その先にも、2~30人の集団がいくつも見える。いずれの集団も、ラジカセの音楽に乗って、エアロビクスダンスや太極拳の練習中。
歩行者専用道路をしばらく歩き、GoogleMAPをチェックすると、どうやらバンド(外灘)とは逆方向に向かって歩いている。再び、太極拳などに興じる集団を横目にしながら、約500m先のバンドに向かう。それにしても、街中、至る所に監視カメラ。繁華街中心に位置する日系デパート「新世界大丸」の前には警察のミニバスも停まっている。
週末の朝ということもあって、道路を行き交う交通量も多い。ここでも交通の中心は電動バイク。
バンドに到着
音もなく側を走り抜けて行く電動バイクに注意しながら、歩くこと約10分。黄浦江に面したバンドが見える。バンド下の黄浦公園には公衆トイレ。かなりの寒さに堪えていたこともあって、まずはトイレを利用。清掃員がいたこともあって、覚悟していたほど汚くはない。
スッキリしたところで、一段上のバンドに上がる。朝もやに霞んではいるものの、そこから見えるのは、黄浦江対岸の浦東地区にそびえ立つ東方明珠電視塔をはじめとした「これぞ上海」といった風景。
平日の朝ということもあって、バンドを行き交う人もマバラ。バンドの上にポツンと停まる警察のミニバスがやたらと目立つ。
ホテルに荷物を預けて身軽に!
浦東地区を右手に見ながらバンドを400メートル程歩き、英雄記念塔脇の小さな川を渡る。川を渡った所には、本日宿泊予定の浦江飯店(アスターハウスホテル)。南京東路駅からは約1キロの距離。
古めかしいドアを押し開けてホテルに入り、フロントデスクで予約を確認。予約はキチンと通っており、一安心。着替え等の入ったバッグを預けて、ナップザックひとつで身軽になる。
ホテルを出て、来た道を戻って、再び南京東路駅に向かう。途中、先ほど見かけた警察のミニバスの脇を通ったので、横目でブラックウインドウの中を見ると、いくつも並んだモニターらしき明かりが見える。
スターバックスで一休み。しかし、トイレが無い!
南京東路駅の周辺は繁華街。しかし、朝9時前ということもあって、店舗は開いていない。そうした中、新世界大丸の向かい側のスターバックスは既に営業中。
スターバックス国際的なチェーン店ということもあって、内装も近代的で綺麗。メニューの中で安めのアメリカンコーヒーを注文したが、その料金は27元(約460円)。空港での朝食代20元だったことを考えると、高い!
コーヒーを手に、階段を昇って、客席に入る。ソファー席やテーブル席等があり、落ち着いた雰囲気。数人の先客がいるが、いずれもご立派な服装。やはり高級な喫茶だ。
上海で最初に向かう施設の開館時間は10時なので、空いている窓側席に座って30分ばかりの休憩兼時間調整。しかし、ここのスターバックス、国際的チェーン店のくせに、他の国では考えられない中国的な欠点が、それは・・・トイレが無い!
一旦、改札口を出ると、15分間は地下鉄に乗れません!
スターバックスを出て、南京東路駅に入る。改札口の手前には、空港駅同様のX線検査装置。ナップザックをX線検査装置に通して、駅構内に。
地下鉄のホームを歩いていると改札口の外にトイレを発見したので、立ち寄る。そして再び入場しようとするが、乗車カードを何度かざしても改札ゲートは開かない。乗車カードの不良かと思い、駅員のいる窓口に行き、GoogleTranslaterの中国語を使って、その旨を伝える。
駅員は乗車カードを受け取り、何やらの機械にかざす。そして返ってきた答えは「あと5分待て」。それも聞き取りやすい英語の答え! そう聞いて、中国の駅は一旦出ると15分間は再入場出来ないという理解不能なルールがあったのを思い出す。
東方射撃館で、20数年ぶりの実弾射撃
地下鉄10号線に乗って約20分、下車したのは虹橋路駅。そこから5分程歩くと、目的の「東方射撃館」に到着。
入口を入って、地下に続く階段を数段降りた所に受付。ここでGoogleTranslaterを起動させ、中国語で射撃がしたい旨を伝えるが、返ってきた返事は英語。事前にホームページに載っていた数種類の拳銃の写真をスマホに移しておいたので、その画面を指差しながらベレッタを希望するが、「無い」との返事。あるのはワルサーの22口径競技用モデルのみ。
パスポートのコピーを撮られて、受付終了。女性係員に引導されて地下へ降りる。地下1階には、銃器を保管・管理している鉄格子に囲われたコーナーや休憩コーナー、奥にはアーチェリー場も見える。ここで、コートやナップザックをロッカーに収納していると、射撃担当のオニーちゃんが迎えに来る。
銃器の保管・管理コーナーから受け取った銃と弾の入ったケースを手にしたオニーちゃんに連れられて、更に地下へと下って行き、だいたい地下3階位まで降りた所に射撃場。オニーちゃんは、ケースから銃を取り出し、射撃場所に設置された枠に銃をワイヤーで半固定。銃口は射撃場のターゲット方向にしか向けられない。もう一人のオニーちゃんが弾倉に弾を込める。
イアープロテクターを付け、射撃場所に立つと、オニーちゃんが銃に弾倉を入れ、スライドさせて装填完了。写真を撮ってくれると言うので、スマホを渡す。
20数年ぶりの実弾射撃。ちょっと緊張してトリガーに掛けた人差し指に力を入れる・・・ドンッ! 低音の発射音と共に軽い反動。反動は上に跳ねるというより、まっすぐ後ろに来るといった感じ。競技用の銃ということもあって、素直な反動で撃ちやすいし、照準の合わせ方も分かりやすい。
2発ほど試射をして発射フィーリングを掴んだところで、25メートル先のターゲットにキチンと照準を合わせて2~3秒間隔で連射。
購入した弾丸10発を撃ち尽くしたところで、係員がスイッチを押すと、ターゲットの貼り付けられた枠がスルスルと手前に戻ってくる。枠から外されたターゲットをみると、手を台に置いて撃ったこともあって、連射した8発は中心部に集弾している・・・20数年ぶりの割には、上出来!
もらったターゲットをたたんでナップザックに収め、受付で会計。料金は10発100元(約1700円)の弾代のみ。
上海の不動産はトンデモナイ値段
「東方射撃館」を出て、虹橋路駅へと戻る。途中、不動産屋があったので、ガラス戸に貼られた物件を見ると、45㎡のワンルームが535万元(約9095万円)、35㎡の小さな部屋でも275万元(約4675万円)と、とてつもない価格!
お昼ごはんです
地下鉄に乗って、南京東路駅へ。地下鉄構内から地上に出ると、そこはショッピング街の南京路歩行街。ちょうど、お昼なので、南京路歩行街から山西南路に入った所の「滄浪亭」に行ってみる。
外から滄浪亭の店内を覗ったところ、地元の人で結構な混雑具合。こういう店なら安心ということで店内に入ると、食券売り場。前に並んだ人を見ていると、壁に掲げられた品書きを見ながら注文している。支払いは、当然のごとくスマホ決済。
こうしたローカル店に入ることを想定して、事前に数十種類の料理の中国語メニュー(日本語注釈付)をスマホに入れていたので、その画面を食券売り場のオバサンに見せながら注文。支払いは、もちろん現金。色のついたプラスチックの札を受け取り、空席を見つけて着席。しばらくすると、料理が運ばれてきて、札を回収。至って分かりやすい仕組み。
ここで注文したのは「辣酱面」、お値段は15元。細麺の上に小さく刻んだ肉のような具が乗っている。お味の方は、名前どおり、ちょっと酸っぱくて辛い・・・少しクセのある味だが、イケル!
新世界大丸。バカっ高い日本製品
昼食を終え、南京路歩行街を散策。朝は閉まっていた「新世界大丸」が開店していたので、入ってみる。入口から奥へ進むと、中央部分は大きな吹き抜けになっており、日本のアニメ「聖闘士星矢」展の広告がぶら下がっている。この吹き抜け部分だけで、ちょっとしたデパートのビルが丸々1つ入る容積。馬鹿デカイ建物が好きなのは国民性?
地下に降りてみると、そこには日本製の食品売り場。日本のスーパーと同程度の品揃えだが、値段は3倍くらい。キッチン用品も売っていたが、キッチンペーパー2ロールのパックや紙皿5枚パックの値段が1000円近い! ハッキリと日本製である旨が表示されているが、こんなに高い消耗品、いったいどんな人が買っているのだろう? それより、こんな物をいまだに日本で作っていたとは!
観光トンネル
再びバンドへ向かって歩く。バンドに昇る階段の手前に「観光トンネル」看板が掲げられた地下への入口。黄浦江の下を通ってバンドと浦東地区を結ぶトンネルを「一度は体験してみよう」ということで、階段を下りる。券売所で値段を見ると、片道50元、往復70元。どっちみち戻って来なくてはいけないので、往復券を購入。
改札を通って先に進むと、カプセルのような乗り物が見えてくる。しかし、そこに向かう通路はいったん迂回し、そこでいきなり写真を撮られる。保安対策か?と一瞬思ったが、写真を撮られた直後に見せられたのは、東方明珠電視塔をはじめとした各名所の前に立っている自分の画像。背景と自分の姿が、あまりに不釣り合いな合成写真。こんなものイラナイ。一言「プーヤオ(不要)」と言って、その場をスルー。
前にいるカップルがカプセルに乗ろうとしていたので、わざとユックリ歩いて、次のカプセルに。カプセルの中は自分1人だけ。
ドアが閉まり、カプセルは20㎞くらいの速度でトンネルを進む。トンネルの壁には、カラフルな形の照明が映し出され、それが動いたり変化したりといった具合。一方、カプセルの中では、効果音と共に中国語のアナウンス・・・何を言っているのかサッパリ分からん。3分半程度で対岸の駅に到着。距離は1㎞弱といったところ。
浦東地区の改札を出ると、土産物屋が並んでいる。石や木材を加工した置物やアクセサリー等が並んでいるが、目新しいものはなく、物色する客もいない。そうした土産物屋の横を通り抜けて地上に出ると、目の前には東方明珠電視塔。しかし、雨足も強くなってきたので、サッサとバンドに戻ることにする・・・が、トンネルの改札口は閉鎖中。傍にいるオネイサンに訊いてみると、運行停止中とのこと。ロクでもない物しか売っていない土産物屋を覗いて時間を潰すこと約15分。改札口が開いたので、再びカプセルに乗ってバンドに戻る。改札を通る際、オネイサンに運行停止の理由を訊いたら「ワカラナイ」という返事・・・電車が少々長めに停車する際にもイチイチ理由がアナウンスされる日本では考えられないコト。
ホテルにチェックイン
バンドに戻ると、時刻は3時前。ホテルのチェックインが可能な時間。
フロントで預けてある荷物を受け取り、パスポートのコピーを取られて、チェックイン。部屋代はagodaを通じてのクレジット決済だが、部屋代とは別に保証金1000元(約1万7000円)をデポジットするように言われる。しかし、たった2日間の旅行なので、そんな現金は持ち合わせていない。そこで、VISAのクレジットカードを出して見せると、空伝票にサインすることでOK。最初から「保証金もしくはクレジットカード」と言って欲しいと思うのは、「おもてなし」を当然と思う日本人のエゴ?
最上階の6階にある部屋に入ると、古めかしい外観とは異なり、近代的な設備。シャワーブースもガラスで覆われている。当初は別のホテルを予約していたのだが、agodaから「伝統的ホテルが値下げ」とのメールが来て、予約し直したのは正解。ちなみに1泊の料金はチョットお高く8784円。「出来るならば川の見える部屋」とリクエストしていたのだが、窓から見えるのは黄浦江ではなく、黄浦江に注ぐ川なのは御愛嬌。
とりあえず、熱いシャワーを浴びて、冷え切った体を温める。
シャワーを浴びて、ベッドに寝転んで一休みしていると、ドアからノック音。ドアスコープを覗くと、女性スタッフが果物籠を持っている。宿泊者へのサービスのようだ。果物籠から取り出したバナナを食べて、1時間ほど一休み。
上海雑技団
4時半となったところで、夜のお楽しみの開始。ホテルを出て、南京東路駅から地下鉄に乗って南京西路駅へ、そこからポートマン・リッツ・カールトン・ホテルまで歩いて約20分。そこでは有名な「上海雑技団」の公演。
リッツ・カールトン・ホテルは道路から引っ込んで建っており、道路との間には「上海商城」という名のショッピングビル。中央の吹き抜けを飲食店などが並ぶ開放的な通路が取り巻き、その通路が1階から2階まで重なっている。
鼎泰豊で贅沢な御夕食
上海雑技団の公演開始は7時半。時計を見ると5時45分。2時間近くあるので、上海商城で早めの夕食を採ることに。フロアー案内図を見ると、1階の一画に「鼎泰豊」を発見。小籠包で有名な台湾のレストラン。
店内に入ると、スタッフがお出迎え。まずはテーブルまで案内してくれ、続いてトイレへご案内。「ここで手を洗って下さい」とのこと。
トイレで手を洗い、席に戻ると、スタッフがメニューを持ってくる。メニューに並んだいずれの料理も、朝から食べたものの値段と比べると高値。小籠包5個と蟹肉入り小籠包5個、それと蝦チャーハンを注文。酒類は、雑技団の公演中にトイレに行きたくなる心配があるのでパス・・・する訳もなく、ビールも注文。
ビールを飲みながら、店内を見回す。時間が早いこともあって、他の客は西洋人の男性1人と日本人の家族連れ4人のみ。そんな店内を眺めていると、熱々の小籠包が出てくる。大きな蒸籠に乗る5つの小籠包、見た目はちょっと寂しいが、これで32元(約550円)。
小籠包を食べ終わる頃合いに出されたのが蟹肉入り小籠包。同じく見た目は寂しいが、こちらは58元(約990円)。そして、蟹肉入り小籠包と共に蝦チャーハン(65元・約1100円)。中国にいるのではなく、台湾にいるかのような絶妙なタイミングで料理が提供される!
料理を堪能し、会計を済ませる。ビール35元を加えた合計額は190元だが、なにやら加わり総額209元(約3550円)。レシートをよく見るとサービス料が10%。中国にいるにも関わらず、台湾もしくは日本並のサービスということで、サービス料にも納得。
雑技団の公演会場はどこでしょう?
夕食を済ませ、雑技団の会場へと向かうが、その会場がどこにあるのか分からず、しばらく付近をウロウロ。リッツ・カールトン・ホテルに入って案内係に訊くと、ホテル前の上海商場2階の道路側中央から上に伸びるエスカレーターを指し示し、それに乗れば会場とのこと。
エスカレーターに行ってみると、まだ動いてはいない。止まったエスカレーターを歩いて昇った先にはだだっ広いホール。中央にポツンと机が置いてある。
座る場所も無いホールで、壁に寄りかかり、待つこと30分。7時になると、ようやく係員がやってきて、机の上にチケットを並べ出す。
雑技団のチケットは、VELTRAで手配してあったので、Eメールで送られてきたバウチャーのプリントを係員に提示して、チケットを入手。会場1階中央の1等席で、お値段は3652円。
会場には一番乗り。広い会場には誰もいない。チケットに書かれた席は本当に会場の中央。
※チケットに書かれた席は、中央のコートが掛けてある席
イメージを覆す雑技団の公演内容
上海雑技団というと、地味な舞台の上ですごい技を見せるだけというイメージだったが、実際の公演は、映像を背景に、音楽・効果音の中で技を繰り出すというもの。シルク・ド・ソレイユみたい。
公演内容は、見てのお楽しみだが、ものすごい演技を一つだけ紹介。台上に設置された鉄パイプの手すりを掴んだ片腕を垂直に伸ばし、その腕1本で水平に伸ばした身体を支えるという演技。つまりは「人間国旗」状態。相当な握力・筋力と驚くが、その数演目後にも同じような演技。ただし、鉄パイプの手すりは無く、水平な身体を支える片腕の手は台上に置かれているのみ。物理的には有り得ない! 手のひらを強力に吸引するならば可能かとも思うが、身体を支える程の吸引力ならば手のひらは無事では済まない。いまだに理解不能なものすごい演技。
こうした凄い技だけでなく、演目にはコミカルな芸もあるし、ジャグリング等では失敗も結構ある。最後に出演者全員のレビューが行われるまでの90分間、飽きることなく、たっぷり楽しむ。死ぬまでに一度は観ておくべきショー!
雨にかすむバンドの夜景
雑技団の余韻が残る下、小雨が降る下、南京西路駅へと歩く。もとよりタクシーに乗る気はないが、走ってくるタクシーはいずれも乗車中。南京東路駅で地下鉄を降り、バンドを通ってホテルに向かう。浦東地区の派手な照明が小雨で霞んでおり、それはそれで趣がある。
バンドを歩いてホテルに戻る。夜のホテル外観はライトアップされていて綺麗。上海で一番古い西洋式ホテルということで、入口横の外壁には上海政府が発行した「歴史的建造物」とのプレートが貼ってある。
ホテルのカフェでの夜食は失敗!
小腹も空いたので、ロビー横に設けられたカフェで夜食。メニューを見ると「上海焼きそば」があったので、迷わず注文。それとビールを1杯。先客は2人だけで、カフェを担当するスタッフは男性1人のみ。接客から調理まで1人でこなしている。
「上海焼きそば」が出来上がるまで、ビールを飲みながら、ロビーの内装や調度品を眺める。ロビー天井の装飾は歴史を感じさせるし、カフェの中に設置されたテーブルには古い電話機や過去に宿泊した著名人の写真が飾られている。宿泊者の中にはチャップリンも。
カフェの席から丸見えの厨房で調理した「上海焼きそば」がテーブルに出される。お味の方は・・・鼎泰豊の美味しい夕食の後ということもあり、ハッキリ言って「うまくない!」 なぜかバナナが付いているが、そちらの方が旨い。そんな「上海焼きそば」のお値段は85元。ビール代45元にサービス料が加わった総額は145元(約2500円)! 質の割には鼎泰豊並みの高価な夜食!
夜食を済ませて、部屋に戻ると10時過ぎ。昨晩は機内でウトウトしただけということもあって、若干の疲れを感じる。ベッドに寝転び、そのまま爆睡。オヤスミナサイ!
【第1日目の歩行数:3万2200歩】
コメント